令別表第一の用途区分(特定防火対象物と非特定防火対象物)

消防法施行令別表第一の用途区分を整理。劇場・店舗・飲食店・ホテル・病院など不特定多数が利用する特定防火対象物は報告が1年に1回、事務所・共同住宅・学校・工場などの非特定は3年に1回。複合用途(16項)の判定も具体例で示します。

特定防火対象物と非特定防火対象物の違いは?

要点

不特定多数が利用する劇場・店舗・飲食店・ホテル・病院などが特定防火対象物で報告は1年に1回、事務所・共同住宅・学校・工場などの非特定は3年に1回です。

特定防火対象物と非特定防火対象物の比較

観点 特定防火対象物 非特定防火対象物
考え方 不特定多数が利用する用途 利用者がおおむね特定される用途
代表例 飲食店・店舗・ホテル・病院・劇場 事務所・共同住宅・学校・工場・倉庫
報告周期 1年に1回 3年に1回
点検周期 機器6ヶ月ごと・総合1年ごと 機器6ヶ月ごと・総合1年ごと

この制度に関わる数字

  • 全国の防火対象物数:4,280,401件(2024年3月31日時点)
  • 21大都市が占める割合:28.8%(2024年3月31日時点)

用途区分は令別表第一で決まる

建物が消防法上どの用途に当たるかは、消防法施行令別表第一で定められています。別表第一は建物の使われ方を1項から20項まで区分しており、この区分によって設置が必要な消防用設備等や、点検結果の報告周期が変わります。点検報告制度で特に重要なのが、特定防火対象物と非特定防火対象物の区別です。自分の建物がどちらに当たるかを確認することが、正しい報告周期を知る出発点になります。

特定防火対象物(報告は1年に1回)

特定防火対象物は、不特定多数の人が出入りする用途や、避難に配慮が必要な人が利用する用途の建物です。代表例は次のとおりです。

  • 劇場・映画館・公会堂など(1項)
  • キャバレー・遊技場・性風俗関連の店舗など(2項)
  • 料理店・飲食店(3項)
  • 百貨店・店舗・展示場(4項)
  • 旅館・ホテル・宿泊所(5項イ)
  • 病院・診療所・福祉施設・幼稚園など(6項)
  • 地下街(16の2項)・準地下街(16の3項)

これらの建物は火災時の人命リスクが高いため、点検結果を1年に1回報告します。

非特定防火対象物(報告は3年に1回)

非特定防火対象物は、利用者がおおむね特定されている用途の建物です。代表例は次のとおりです。

  • 共同住宅・寄宿舎(5項ロ)
  • 小中高校・大学などの学校(7項)
  • 図書館・博物館(8項)
  • 工場・作業場・映画スタジオ(12項)
  • 駐車場・格納庫(13項)
  • 倉庫(14項)
  • 事務所などの事業場(15項)

これらの建物は点検結果を3年に1回報告します。報告周期は3年でも、点検自体は機器点検6ヶ月ごと・総合点検1年ごとに行います。

複合用途の建物は混在に注意

1つの建物に複数の用途が入る複合用途防火対象物は、16項として扱われます。特定用途が含まれる複合用途は16項イ、特定用途を含まないものは16項ロです。たとえば1階が飲食店、上階が事務所のビルは、特定用途(飲食店)を含むため16項イとなり、特定防火対象物として1年に1回の報告になります。テナントの入れ替わりで用途構成が変わると区分も変わるため、用途変更時は管轄消防署への確認をおすすめします。

関連リンク

よくある質問

自分の建物が特定か非特定か調べるには?

建物の主な用途を消防法施行令別表第一の区分に当てはめて確認します。飲食店・店舗・ホテル・病院など不特定多数が利用する用途は特定防火対象物、事務所・共同住宅・学校・工場などは非特定防火対象物です。判断に迷う場合は管轄消防署に確認できます。

複合用途のビルはどう扱う?

複数用途が入る建物は16項として扱い、特定用途を含むものは16項イ(特定防火対象物)、含まないものは16項ロ(非特定防火対象物)になります。飲食店などの特定用途が1つでも入ると16項イとなり、報告は1年に1回です。

用途区分で何が変わる?

用途区分により、設置が必要な消防用設備等と、点検結果の報告周期が変わります。特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回の報告です。

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