用途別の出火リスク(防火対象物1万件あたり建物火災件数)|編集部試算
防火対象物1万件あたりの建物火災件数を用途別に試算しました(heygood編集部試算)。飲食店67.3件・特定複合用途61.9件・遊技場等53.3件が上位。母数の大きい共同住宅は絶対数で最多。分子・分母の出典と定義差を明記しています。
どの用途の建物が火災になりやすい?
防火対象物1万件あたりの建物火災件数は飲食店が67.3件で最も高く、特定複合用途61.9件が続きます(heygood編集部試算)。
このデータの要点
- 防火対象物1万件あたりの建物火災件数(heygood編集部試算)で、飲食店67.3件が最も高い。
- 特定複合用途61.9件・遊技場等53.3件・劇場等40.6件が続き、不特定多数が集まる用途でリスクが高い。
- 共同住宅は1万件あたり26.8件だが、母数1,406,075件で出火の絶対数(3,766件)は最多。
- 本指標は公式統計ではなく、分子(火災統計)と分母(防火対象物数)を組み合わせた編集部の試算。
- 分子・分母は母集団と基準年が異なるため、相対的な傾向の把握に用いる。
用途別 防火対象物1万件あたり建物火災件数(heygood編集部試算・降順)
| 用途 | 防火対象物数(件) | 建物火災(件) | 1万件あたり(件) |
|---|---|---|---|
| 飲食店 | 85,125 | 573 | 67.3 |
| 特定複合用途 | 387,690 | 2,398 | 61.9 |
| 遊技場等 | 7,694 | 41 | 53.3 |
| 劇場等 | 4,437 | 18 | 40.6 |
| 工場・作業場 | 479,722 | 1,866 | 38.9 |
| 旅館・ホテル等 | 59,861 | 192 | 32.1 |
| 共同住宅 | 1,406,075 | 3,766 | 26.8 |
| 非特定複合用途 | 284,136 | 717 | 25.2 |
| 物品販売店舗等/百貨店等 | 156,762 | 306 | 19.5 |
| 事務所等 | 505,126 | 910 | 18.0 |
| 学校 | 123,646 | 194 | 15.7 |
| 倉庫 | 341,303 | 513 | 15.0 |
| 図書館等 | 7,684 | 10 | 13.0 |
| 駐車場等 | 52,276 | 57 | 10.9 |
| 神社・寺院等 | 59,034 | 58 | 9.8 |
| 公会堂等 | 63,140 | 28 | 4.4 |
注:heygood編集部試算。式=建物火災件数÷防火対象物数×10,000。分子=建物用途別 建物火災件数(消防統計 令和6年確定値)/分母=防火対象物数 用途区分別(消防白書 令和6年3月31日現在)。母集団・基準年が異なる近似値。
このデータの主要数値
- 最も高い用途(飲食店)1万件あたり建物火災件数:67.3件(2024年時点)
- 共同住宅の建物火災件数(絶対数で最多):3,766件(2024年時点)
用途別の出火リスクをどう測るか
建物火災の件数は、母数となる建物の数が多い用途ほど大きくなりがちです。そこで用途ごとの相対的な出火しやすさを比べるために、heygood編集部では「防火対象物1万件あたりの建物火災件数」を試算しました。計算式は、用途別の建物火災件数(消防統計・令和6年確定値)を用途別の防火対象物数(消防白書・令和6年3月31日現在)で割り、1万件あたりに換算したものです。これは公式の統計値ではなく、二つの一次データを組み合わせた編集部の試算である点を最初にお断りします。
1万件あたりで高い用途(飲食店・特定複合用途)
試算では、飲食店が防火対象物1万件あたり67.3件で最も高く、特定複合用途61.9件、遊技場等53.3件、劇場等40.6件、工場・作業場38.9件が続きます。火を扱う飲食店や、不特定多数が集まる複合用途・遊技場・劇場で相対的に出火リスクが高い傾向が読み取れます。これらは利用者の安全に直結するため、点検需要の訴求が伝わりやすい用途といえます。あくまで編集部の試算ですが、用途ごとの優先順位を考える手がかりになります。
母数の大きい用途(共同住宅は絶対数で最多)
1万件あたりの指標が低くても、母数が大きい用途は出火の絶対数が多くなります。共同住宅は1万件あたり26.8件と中位ですが、防火対象物数が1,406,075件と圧倒的に多いため、建物火災の絶対数は3,766件と全用途で最多です。事務所等18.0件、倉庫15.0件、学校15.7件は相対リスクは低めですが、件数の母数が大きいため対応すべき現場の総量は無視できません。相対指標(1万件あたり)と絶対数(件数)を併せて見ると、用途ごとの優先度を立体的に判断できます。
この試算の前提と注意点
この指標は次の前提に立つ編集部の試算です。第一に、分母の防火対象物は令別表第一の用途で延べ面積150平方メートル以上等が対象で、分子の建物火災は住宅を含む全建物火災のため、母集団が完全には一致しません(一般住宅は防火対象物の母数に含まれないため本表から除いています)。第二に、火災統計の用途ラベルと令別表第一の用途区分は完全には一致せず、マッピングは近似です。第三に、基準年が分母は令和6年3月31日現在、分子は令和6年1〜12月と異なります。これらの理由から、本表は同一母集団の厳密な発生率ではなく、用途間の傾向を相対比較するための参考値として用いてください。値は消防庁の公表値ではありません。
関連リンク
よくある質問
どの用途の建物が火災になりやすい?
防火対象物1万件あたりの建物火災件数(heygood編集部試算)では、飲食店67.3件・特定複合用途61.9件・遊技場等53.3件が上位です。火を扱う用途や不特定多数が集まる用途で相対リスクが高い傾向です。
共同住宅は火災が多い?少ない?
1万件あたりでは26.8件と中位ですが、母数が1,406,075件と大きいため建物火災の絶対数(3,766件)は全用途で最多です(編集部試算)。
この数字は公式統計?
いいえ。消防統計(建物火災件数)と消防白書(防火対象物数)を組み合わせた heygood 編集部の試算です。母集団・基準年が異なるため、用途間の傾向を比べる参考値としてご覧ください。
点検後の報告書・台帳更新まで、AIが段取り。
物件数、今の管理方法、提出後の作業量を聞いたうえで、どこまで自動化できるかを棚卸しします。