防火対象物点検と消防用設備点検の違い

消防用設備点検(消防法第17条の3の3)は設備の作動を、防火対象物点検(第8条の2の2)は防火管理体制を確認する別の制度です。対象建物・必要な資格・周期の違いを比較表で示し、両方が必要になる建物も具体例で確認できます。

防火対象物点検と消防設備点検はどう違う?

要点

消防用設備点検(第17条の3の3)は設備の作動を、防火対象物点検(第8条の2の2)は防火管理体制を確かめる点検で、対象建物も必要な資格も異なります。

消防用設備点検と防火対象物点検の比較

観点 消防用設備点検 防火対象物点検
根拠条文 消防法第17条の3の3 消防法第8条の2の2
確認する対象 消防用設備等の機能・作動 防火管理体制(管理者選任・訓練・避難経路等)
必要な資格 消防設備士・消防設備点検資格者 防火対象物点検資格者
周期 機器6ヶ月ごと・総合1年ごと 1年に1回
主な対象 消防用設備等が設置された建物 収容人員300人以上の特定/特定一階段等30人以上

2つは別の点検制度

名前が似ているため混同されがちですが、防火対象物点検と消防用設備点検は別の制度です。消防用設備点検は消防法第17条の3の3にもとづき、消火器や自動火災報知設備などの設備が正常に作動するかを確かめます。防火対象物点検は第8条の2の2にもとづき、防火管理者の選任や避難経路の確保など、建物の防火管理体制が基準に適合しているかを確かめます。確認する対象も、必要な資格も、義務がかかる建物も異なります。

消防用設備点検(第17条の3の3)

消防用設備点検は、設置されている消防用設備等が火災時に正しく作動するかを確認する点検です。機器点検を6ヶ月ごと、総合点検を1年ごとに実施し、特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回報告します。一定規模以上の建物では消防設備士または消防設備点検資格者による点検が必要です。消防用設備等が設置されている建物が広く対象になります。

防火対象物点検(第8条の2の2)

防火対象物点検は、建物の防火管理が適切に行われているかを確認する点検で、防火対象物点検資格者が点検します。防火管理者を選任しているか、消火・通報・避難訓練を実施しているか、防炎物品の表示があるか、防火戸や避難階段に障害物がないかなどを確認します。建物の管理について権原を有する者(オーナー等)が、結果を消防長または消防署長に毎年1回報告します。

防火対象物点検の対象建物

防火対象物点検の義務がかかるのは、次のいずれかに当てはまる建物です。第一に特定防火対象物で収容人員が300人以上のもの(百貨店・遊技場・映画館・病院・老人福祉施設など)。第二に収容人員が30人以上で、特定用途部分が地階または3階以上にあり(避難階を除く)、かつ階段が1つの建物(特定一階段等防火対象物)です。設備点検が広く設備設置建物にかかるのに対し、防火対象物点検は規模・構造の要件で対象が絞られます。両方の点検が必要な建物もあります。

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よくある質問

両方の点検が必要な建物はある?

あります。たとえば収容人員300人以上の特定防火対象物は、消防用設備点検(第17条の3の3)と防火対象物点検(第8条の2の2)の両方が必要です。確認する内容も資格者も別なので、それぞれ実施し報告します。

防火対象物点検は誰がするの?

防火対象物点検資格者が点検します。報告義務を負うのは建物の管理について権原を有する者(オーナー等)で、結果を消防長または消防署長に毎年1回報告します。

防火対象物点検に合格するとどうなる?

消防法令に適合していると点検済証を1年間表示できます。さらに一定の要件を満たし特例認定を受けると、3年以内に限り点検・報告義務が免除され、防火優良認定証を表示できます。

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